タイトルが『★「○○」を語る』表記のように、作品名の前に★をつけている場合は、『私とストーリーの好みが近い人は後悔しないと思える作品』という意味です。好きな作品の中でも特にお勧めしたい作品です。気になった方は是非!
作品紹介
今回は、夏に是非遊んで欲しい乙女ゲーム+SF作品
を語りたいと思います!
あらすじ
この作品は、主人公・小川 葵(おがわ あおい)ちゃんが、廃部が決まった所属している科学部のメンバーたちと一緒に、最後の部活動で、30年前突如として現れた超高層建築物「ツリー」の観測していたところ、その「ツリー」突然が「歌いだし」、気付けば7月29日が繰り返されるようになっていた__という話です。
★激推しポイント
この作品は乙女ゲームとして面白いだけではなく、SF作品としても大変面白く、是非夏に遊んでみて欲しい、切なくて優しい名作です。
小川 葵ちゃんが過ごしている舞台は、私たちと同じ現代にある海に近い田舎とほぼ同じなのですが、一部特殊な存在があります。
それは、30年前突如として現れた超高層建築物「ツリー」です。
ある日突然そこに存在していたそれは、出現当初は騒ぎになったものの、謎の解明には至らず、いつの間にか人々の風景の一部となっていました。
しかし、30年何の動きもなかったそれは、科学部の最後の活動日である「7月29日」に動き、主人公たちはそれをきっかけに同じ「7月29日」の日々を繰り返し始めます。
ツリーの謎やループする謎を解決するために、本当の科学部最後の部活動が始まります。
明日に向かわなければいけない、でも明日になると科学部はもう無くなってしまうというジレンマが切ないです。
楽しくて永遠にここにいたい、でもいつかは明日に向かわなければいけないという時はいつか来るもので、必ず来るお別れの切なさがあります。
この作品の「お別れ」とは廃部だけに留まらず、部活動のメンバーとのバラバラも意味し、学年なども違うメンバーの為、学校を卒業していくメンバーもいる等、色々なお別れを意識せざるをおえない状況で過ごします。
お別れの為に向かう日々の中で、それぞれの√で攻略対象と絆を深めていくのですが、
皆それぞれに廃部の問題だけでは無い、
「明日に向かうと失うものや、抱えているもの、変化するもの」があります。
「学生」というモラトリアム期、それぞれの抱えている問題のモラトリアム期などの
「複合する猶予期間(モラトリアム期)・お別れや変化へのジレンマ」の切なさがあります。
主人公である小川 葵ちゃんにも「とある抱えているもの」があります。
この主人公の謎についての伏線回収も巧みでお話が面白過ぎました。
どの√も粒ぞろいで面白さがあり、それぞれに違う切なさや驚き・意外性を感じられます。どの√も泣くくらい感動しました。
個人的には、沢野井 宗介(さわのい そうすけ)という部長はズルすぎます。
恋愛√でズルすぎたのは木野瀬 一輝(きのせ かずき)という副部長です。
忘れないくらい個人的に刺さったのは 綿森 楓(わたもり かえで)という謎の人物です。
…というくらい上げればきりがないほど全員すごく面白くて印象に残ります。
アプリ版が出ていてお値段や買う環境的にもお求めやすくなっていますので、
私と好みが近い方は是非遊んでみてください!
(おまけ)
そして、この記事を書いていて気が付きましたが、
この作品の全体的にある切なくて優しい雰囲気や、私が好きだと思う作品に共通しやすい「それぞれに抱えているものがあり、痛みながら優しく進んでいく」という点で似ているのは、「フルーツバスケット」という大好きな漫画に雰囲気も似ているなと思いました。だから多分こんなに好きなのだと思います。
「夏空のモノローグ」が好きな方で「フルーツバスケット」を読んだことが無い方は、こちらも物凄くオススメの漫画です!
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